三話

僕たちはどこぞのお嬢様がボロボロにした謎の青年(ここは仮にAさんとする)
そのAさんの後始末をすること20分、Aさんは僕らにあばれる、叫ぶ、電撃を飛ばす……大変であった訳ですが……
そもそも。なぜこんな事になっているか整理してみよう
いつもと何の変わりのなかった午前7時50分……あの馬鹿が見つけた黒板の変なもの、それに引き込まれるように触った僕は気がつくとフランソワの部屋にいて……目の前には黒シルクハットの男性『ビルクラウド・ハラウン』さんと『フランソワーズ・セリーヌ・ランチェリス』に出会って……そして現在に到る訳でして……

「お父様ぁー」
出会って数時間しか経っていないがこの女の性格はよく分らん…と直哉は思った
「おお、フランソワ…あれ、お前髪切ってもらったんじゃ…」
フランソワは少し考えるとデレデレとべたべたくっつき
「フランソワねぇ、このままの髪がいいのぉ、だめかな?」
皇帝は少し困ったような顔をしたがすぐに笑顔に戻り
「いやいや、そんなことはないぞ…可愛い私のフランソワ…」
お父様こと、この国を支配しているらしい皇帝……しかし、これではただの親ばかではないのか…歴史でもアニメでも漫画でもこんなデレデレの皇帝見たことは……はっきり言ってない!
「ところで、そちらの…」
「気にしないで、あれは私の新しい部下だから」
いやいやいや!なんですかそれ!?と直哉は思ったが周りには誰も伝わらない
「クラウドさん、彼女はいったい何者なのですか?」と小さく言った、するとクラウドは
クラウドはかなり考え込み「我が主ながら、僕にはわからん」と小さく言った
「少年、名はなんと言う?」
「えーと、と、東城直哉です…」
直哉は名前を聞かれた瞬間から直感していた、そう……絶対、変な名前とか言われると…だんだんと名前を変えたくなってきたと直哉は思った
「変な名だ、聞いたことがない…」
「よく言われます」
「では、とうじょう…お主はどれぐらい剣が使える?」
「…いや、正直言いますと…使ったことないんですよね…」
「…………」
直哉の言葉にその場にいた全員が言葉を失い、フランソワに関してはため息すらついてくる
皇帝に関しては椅子からずっこけそうになっているし…
「まぁいい…どこの生まれだ?」
「あー、たぶん信じてもらえないでしょうが、とうきょ――」
そこで2人が同時に言葉をかき消すように
「こいつは(この青年は)記憶喪失で、自分でも訳のわからないことを言っているの(言っているのです)」とダブルででたらめを言ってくれた…もう駄目だよ、僕は記憶喪失になってしまったよ…と直哉は思った
「そ、そうか…どおりで変なことを言っていると…」
「それでね、お父様、あのね……」
フランソワは皇帝の耳もとで何か囁くと皇帝は少し不安そうな顔するが少しうなずき
「それでは一つ頼みを受けてもらいたいのだが?」
「ええ、いいですよ」
「そうか、では私の城の後ろに5kmほど行くと、古代遺跡があり、そこにある古代魔導書を取ってきてほしいのだ……しかしな…」
「しかし…?」
「いや、実は最近、その近くで魔物や魔獣が住み着いていると報告を受けていてな…それでも行くか?」
「じゃあ、やめます」
「即答!?」
フランソワは少しずっこける
「いや、危ないのとか危険なのとこいやですから」
フランソワはあわてて皇帝に話を振る
「えっ、あの、あれだよ…褒美とか出るよ、ね?お父様」
「ま、まあ…」
「ほ、ほら!」
かなり、自信ありげに言った言葉も
「でも、命には変えられないですし」
「……」
もう、直哉とクラウド以外はフランソワを手助けしようと一生懸命考える
しまいには…
「…こんなに頼んでもだめか?少年」
「い、いや…」
クラウドに頭を下げられて、フランソワは潤め状態で…
「わ、わかりました!行きますよ…」
「ありがとうな、とうじょう」
「礼を言うぞ、少年」
「それじゃ、修行よ!」
さっきまでの、か弱い乙女状態と打って変ってフランソワは元気に部屋を飛び出した
「…疲れそう…」
まあ、もしかしたら元の世界に戻る手掛かりでもあるかもしれないから…いいか…と直哉は思った
しかし、相変わらず気は重かった

  • 最終更新:2009-11-22 01:48:07

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