二番目

~翌日~

昨日の彼女のことを知るために青年はまず、情報の早そうな奴を探した…
…しかし、現実そんな甘くない…さすがに入学翌日で情報を持っている奴などいるはずもなく
その日も無駄にだらだらと終わってしまった、そんな帰り道…

後ろから一発殴られた
ガンッ!と言う鈍い音を放ち、俺はその場にしゃがみ込んだ…
「わ、悪いやりすぎた…」
正直、青年はこんなことをされる覚えは無かったが今のはさすがに切れた
「いってぇな!だれだ!」
急に立ち上がり声の主を確かめるが否か、青年は言葉を失った…
「よっ…おまえ、三浦だろ?三浦神!…お、覚えてるか?中学まで一緒だった…」
しかし、青年の耳にはそんな話は入ってこない…そう、中学時代の悪友に出会ってしまったからだ…
「覚えてる!…名前は『坂井則人』…おまえ、確か沖縄にいったんじゃ…」
「ああ、その節は悪かったな!突然引っ越しちまって…でも偶然てすごいな…まさか中学時代の戦友に会えるなんてさ!」
「(何が戦友だ!)」
青年は心に中で大きく叫んだ…この則人青年は神青年の親友であり幼馴染…昔からの体力馬鹿で毎日野球だサッカーだと遊びほうけていた。小学校まではおとなしく真面目だったのだが中学に入ってから性格がいっぺん!毎日喧嘩に明け暮れる日々に…神青年はそれにいつもつき合わされていたのである…則人青年にとっては戦友同然なのだが神青年にとっては…

「ふ~ん、柄にも無く一目ぼれね~随分と性格変わったじゃん!中学の時なんか廊下通るたびに女子に追い回されてたっけ…」
「なーに言ってんだそれはお前目当ての女子だろ!」
神は恐ろしくあきれたように言うが則人は全然気にしていない
「そうだっけ…アハハ…忘れちまったよそんな昔のこと…」
「どうしたんだ元気ないな?」
「別に…それよりもお前みたいなのがほれる奴か…どんな感じなんだ?」
「…ど、どんな感じって…そんなの分からないが…なにか、こう…ビビッ!と来る物があったんだよ!」
「…分かりにくいな…」
「悪かったな!」

2人は下校の間中ずっとそんな話をしていた…

神が帰宅した頃、一本の電話が掛かってきた
「…もしもし?…はい、神なら今…分かりました…」
「(どうやら俺宛の電話らしい…)」
予想通り神の母『三浦香凛』はすぐに神を読んだ
「神!お友達からお電話よ!」
神は一瞬不思議に思った…
「(俺友達なんて作った覚えが…でも則なら母さんは気付くはずだが…)」
神は階段を駆け下りると母から渡された受話器を耳に当てた
「もしもし…三浦神ですが?」
「あ、もしもし?…三浦か?…俺はお前に頼まれて情報収集してた池澤だけど…」
「(そういえば…そんなことを頼んだ覚えが…)お、おお池澤…どうした、なんか情報でも手に入れたのか…」
すると池澤は薄気味悪く笑うと
「もちろん…ただし、条件がある…」
「何だよいきなり…」
「なに、簡単なことさ…お前、わが大学の学生自治会に入ってくれないか?」
「あ…なにぃ?」
「…そんなに驚くことは無いだろう…どうせお前文系だろ?…お前の成績なら別に真剣に勉強するほどじゃないだろ?」
「……」
青年はなぜこんなに悩んでいるのかと言うと…正直自治会長が嫌いだからだった
「……で、でも勝手に決めちゃっていいのかよ…とりあえず投票選挙とかあるんだろ…」
「それならご心配なーく!わが学校の自治会はほとんどが去年おととしと変わっていない!つまりやる奴はほとんど決まっている!ちなみに…俺の調べだと…自治会長である『水街しずな』、副会長の『春日部鈴』、第3書記の『卜部留美』、第2会計の『三笠ももか』は一昨年から変わっておらず今年もすでに決定している!…つまり、立候補者がまったくいない…」
「ん!…それはつまり…立候補してしまったら最後…」
「そう…お前も自治会長の言いなりに…」
電話の向こうでまた薄気味悪い笑い声がした
「…(情報のためには仕方がないか…)で、でもなんで俺を…」
「他に入ってくれそうな男が居なかったから…」
「なぜに男限定?」
またも向こうで薄気味悪い笑い声
「…現在自治会には、情報担当の俺と、自治会長の番犬しかいないからだ…」
「ば、番犬て…?」
「知らないのか…なんでも昔から仕えている、家の奴らしい…名前は『黒田リク』…ちなみにこいつはすごい無愛想な上に自治会長とごく一部の人間にとしか話さない…つまり、現在決まっている中でまともな男は俺ぐらい…」
どんどんひどくなる薄気味悪い笑い声
「(お前が一番まともじゃねぇ!)」
っと叫びたかったがここはグッとこらえた
「分かった入るよ!入る!」
「本当か!?やっほぉー!」
電話の向こうで歓喜の声が色々と聞こえたが今はそれを無視した
「おい!ところで情報は?」
「あ、あそれか、それは明日の自治会室で教えてやるよ…保険の代わりに…」
「了解!…じゃ!」
俺は思いっきり受話器をたたきつけた
「…教えてくれねぇーと!気になって眠れないよ!…はぁー…」

しかし、この自治会が他の学校に例を見ないとんでもないところだというところを彼は知らなかった

  • 最終更新:2009-10-15 19:50:09

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